泳げる霞ヶ浦2020市民計画とは

計画の概要

泳げる霞ヶ浦2020市民計画とは 基本構想(「泳げる霞ヶ浦2020市民計画/21世紀霞ヶ浦市民社会を目指して」2001年5月版参照)では5つのプロジェクトが掲げられました。「暮らしのプロジェクト」「身近な川プロジェクト」「水辺交流プロジェクト」「地域経済プロジェクト」を行動の指針とし、「人とひとプロジェクト」により、それらの連携や協働を図りながら「全体運営」を通じて提言や情報受発信をし、21世紀にふさわしい循環型環境社会を築くための行動を展開します。尚、各プロジェクト活動は当初の目標設定に従い、現在は他の各種事業に統合されています。
 行動計画(「泳げる霞ヶ浦2020市民計画/行動計画」2002年5月版参照)では、それぞれの活動目標を当初2006年に設定し、2020年を最大目標に据え、数年ごとに事業計画の評価・軌道修正をすることも含まれています。その実施にあたっては、多くの市民による参加や連携が最も重要です。一人でも多くの市民が参加しやすいようなシステムを構築し、行動に移していけるような流れをつくらなくてはなりません。家庭や学校など、ごく身近なところから出発し、その動きが地域へ広がり、やがて霞ヶ浦流域全体を網羅できるような行動計画、それが「泳げる霞ヶ浦2020市民計画」の大きな指針です。
 後期10年計画(平成25年度一般社団法人 霞ヶ浦市民協会設立総会にて再表明)では、2010年までに達成すべき目標として掲げた「水辺で遊ぼう霞ヶ浦」「泳ぎたくなる霞ヶ浦」を継承し、「水辺に多目的の遊べる場をつくり、楽しく遊ぼう」を目標に、「泳げる霞ヶ浦」の実現を目指して事業を展開していきます。地域の方々はもちろん、市民、団体、行政、企業、研究者等との連携のもと、霞ヶ浦の水辺に多目的の場所を整備し、多くの市民が様々なイベントに活用できる場の拡大を目指します。具体的には、土浦市石田の湖岸地区をモデル地区として設定し、各関係機関の協力を得ながら、草刈りやゴミ拾いなどから整備を進めています。


暮らしのプロジェクト ~ 新しい生活文化の創造

霞ヶ浦流域住民の暮らしは、生活用水や農業用水などの形で水の恩恵を受けている一方、それらから生じる排水を流し、再利用という循環の中で、霞ヶ浦と密接な関係を保っています。誰もがそれぞれの立場で「霞ヶ浦市民」の自覚をもち、湖水を大切にする気持ちを日常生活で育めるよう、「知る」「広げる」「行動する」ことを指針とします。


身近な川プロジェクト ~ 生物多様性への模索

身近な川を、地域住民にとって親しみのある存在にしていくために、モデル河川(土浦市・新川)を設定し、その取り組みの事例をノウハウとして積み重ねます。地域住民と共に生活者の視点で河川を活かした地域づくりを考え、複数の河川・流域に広げながら、川の活性化を進め、並行して流域の緑を守り増やすなど、川と里山の環境保全を図り、生物の多様性を考える機会を設けます。


水辺交流プロジェクト 〜 人と自然の回廊づくり

豊富な水資源、風光明媚な自然を活かしながら、霞ヶ浦湖岸における各地域の特色を活かした水辺環境を創造します。「人づくり」「組織づくり」「ネットワークづくり」を軸として、人とひとのつながりを深め、集える場所をつくり、流域全体が水のネットワークをもてるような、まちづくり活動を進めます。子どもから高齢者までが楽しめる、霞ヶ浦のエコ・ミュージアム・フィールドを目指します。


地域経済プロジェクト ~「食」に始まる霞ヶ浦ブランドづくり

環境への負荷を考えた産業・消費、循環的な資源の利用は、自立した地域経済に欠かせません。有機栽培生産者とのネットワーク化を基本に、霞ヶ浦の地場産品を生活に取り入れながら、流域全体で地域の恵みを分かち合えるエコ・ビジネスを進めます。健康やゆとりある生活の源にある「食」に焦点をあて、その価値を活かした生活技術を見い出し、環境にも生き物にも適した地域にします。


人とひとプロジェクト ~ 霞ヶ浦市民社会の構築

近い将来、「百万人の湖」となる霞ヶ浦の行く末を決定するのは、生活者一人ひとりの価値観と生活様式です。生物としての営みに不可欠な水環境を維持・回復するために、「霞ヶ浦は私たちのもの」であることを認識し、人とひとのつながりと自助努力による自立力を蓄え、地球規模の考えをもって地域で行動します。